2019年5月号 ゆっ歩通信 「グローバル? 京都駅」

「グローバル? 京都駅」


 私の自宅の最寄り駅は京都駅です。新幹線が停車する大きな駅なので、毎日沢山の観光客が行き交います。特に近年は海外からの観光客の姿をよく見かけます。
 長時間移動の末ようやくたどり着いたからか、これから大きなトランクと一緒に空港に向かうからか、大体皆さん疲れた様子で、服装も普段着で堅苦しくない印象です。むしろ国内観光客の方が、めいっぱいおしゃれして歩いているように思います。

 京都に引っ越してから、まだ二年程度の私にとって、京都駅に沢山の海外観光客がいる様子は、案外心地好いです。私は京都のイメージに対して、緊張したり、慣れないでいたりしてしまうのですが、色んな人種や言語が集まる京都駅という空間は、あまりそういったことを感じさせないのです。
 そして面白いことに、私は今、人生で一番国際コミュニケーションをとっていると言えます。何故なら数ヵ月に一回位のペースで、海外観光客から道を尋ねられるからです。アジア系、欧米系と色々な国出身と思われる方に声をかけられました。皆さん英語で質問をしてくるので、私も何とか聞き取って対応します。でも英語で説明できないので、指をさしたり、一緒にその場所まで歩いたりしています。
 対応し終えた後、私は英語を勉強しようと思うのですが、毎回忘れてしまい、久しぶりに尋ねられると、あたふたしてしまいます。しかし、自分や身近な人々と違うルーツを持つ方々とほんの少しでも接するという、とても貴重で良い経験をさせてもらっています。

 常に混雑している場所なので、人混みが苦手な人は無理をしない方が良いですが、京都駅に行く機会があれば、少し周りを見てみてください。あからさまにジロジロ、キョロキョロとした感じにならないように注意はしましょう。また、話かけてくる人全員が良い人とは限りません。怪しいと思ったらその場を去りましょう。そしていくら興味があるからと言って、いきなり海外観光客に話しかけるのも控えた方が良いでしょう。お互い特別な存在なのではなく、京都駅にたまたま今いるだけのことなのですから。                         (スタッフM)

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